借入金のお話し その169
経営改善計画の内容とその作成手順の話をします。
今回は「成功の条件」の経費の削減についてで役員報酬の減額を役員借入金を使って行うという話の続きです。
たとえば50万円の役員報酬を支払っている会社が役員報酬を20万円に引き下げ、減額分をその人が会社に貸し付けている貸付金(会社から見れば役員借入金)の返済という形で受取るのです。
これにより本人の生活に支障をきたす事はありません。
実際に受け取る金額は変わらないのですから(詳しく言うと源泉税が少なくなる分、逆に手取りは少し増えます)そして役員報酬という経費が月30万円減額されるので年間360万円の経費の減額になり、その分会社の利益が増える形になります。
一言でいうと見た目が良くなるという事です。
ただし、資金繰りが改善されるわけではありません。
あくまで会社は役員に50万円支払うという事実に変わりはないのですから。
あくまで見た目をよくする為の策です。
稲葉孝の『週間得する税務講座』|2013年6月17日