借入金のお話し その170
経営改善計画の内容とその作成手順の話をしています。
今回は「成功の条件」の中の経費の削減についてで、役員報酬を減額し、その減額した金額と相当する金額分その社長からの借入金を返済する事により、社長の手取りを変えず経費を減らす事により会社の利益を増やすというやり方です。
しかし、これをやろうとした時1つ金融機関からクレームがつく場合があります。
それはリスケをしている場合です。
リスケとは会社の状況が思わしくない事を受け、金融機関が貸付金(会社から見ると借入金)の返済を一定期間止め。金利だけの支払いにとどめる事をいいます。
このリスケをやっている中で上記やり方をしようとすると、表面上は「金融機関からの借入金は返済していないけれど、社長からの借入金はしっかり返している」という事になります。
金融機関としてはそんな事ならうちに返してよ、という事になるのです。
役員報酬をその分下げているという事はあまり関係がないようです。
リスケの最中は要注意という事は覚えておいて下さい。
稲葉孝の『週間得する税務講座』|2013年6月24日