借入金のお話し 第128回
借入金にまつわるお話しをしています。
今回はリース取引の会計処理の話しの続きです。
数年前にリース取引の会計処理の原則が経理処理から売買処理に変更されました。
これにより会社の貸借対照表にはリース物件とその残債(リースの残額)が両方のる事になったのです。
実は私はこの変更を一番喜んだのは金融機関だったのではないかと思っています。
残債は今まで「かくれた債務」と言われていました。
もし「会社をたたむ」となったとしたらリースの残債は確実に支払わなければなりません。
しかし貸借対照表にはのっていない。
当然その内訳書にものってきません。
金融機関は会社に貸付を行う時に当然会社の状況を貸借対照表から見ていました。
当然リースの残債も頭にあったでしょうが正式な数字がつかめなかったと思います。
これからはリース取引について正しい処理をしている限り、金融機関も正しい判断ができるようになるのではないでしょうか。
稲葉孝の『週間得する税務講座』|2011年11月16日