大寒で思う
1月20日は大寒でした。
実際に平均気温が1年で一番低い日は1月の19日だそうです。
まっ、ほとんど暦どおりですね。
ちなみに冬至は例年12月22日前後。
この冬至の時は昼の時間が一年で一番短く夜の時間が一番長くなります。
同じように夏至は6月の22日前後で、この日が一番昼が長い日なのですが、やはり1年で一番暑いのは7月下旬。
これって何かおかしいと思いませんか。
ほぼ、1ヶ月ずれているように思います。
実は、理由はわかっています。
1日の中でも一番気温が高いのは太陽がてっぺんにある時ではなく、傾きかけた午後2時頃です。
これは気温が地面の温度に影響を受けるからですね。
つまり地面は温まりにくく冷えにくいのです。
冬に向けてどんどん冷えていき、日が長くなってもしばらくは冷え続けるので冬至と大寒に1ヶ月のずれが生じるのです。
夏至と大暑が1ヶ月ずれているのも同じ理由です。
これって経営も同じですよね。
何かをやり始めてすぐに効果が現れる事はまれです。
確かに安売りをしたらたくさん売れた、といったすぐに効果が見えるものもあるとは思いますが、それは短期的な話です。
長期的な戦略を考えるには長いスパンで物事を見ていかなければなりません。
例えば人の採用。
アルバイトでもできる経験や知識があまりいらない職種は別にして、通常は採用した人がすぐに会社に貢献できるかというと逆です。
その人を育てる為に指導者をつけたり研修に行かせたりと時間もお金もかかります。
しかし「企業は人なり」というように、それを惜しんでいては会社の発展は望めません。
人の採用は一つの例ですが、何事も効果は遅れてやってくる事をよく理解しておく必要がありますね。
税理士 稲葉 孝