借入金のお話し 第91回
いかに有利に借入の話を進めるか、という話しをしています。よく「ヒト」「モノ」「カネ」といいますが今回は「カネ」の話の続きです。
前回売掛金が多いと有利、という話しをしました。しかし、いたずらに売掛金が多くても困ります。その内容が重要なのです。借入の話とはちょっとずれてしまいますが、せっかくですのでその話をします。
売掛金で一番重要なことはその確実性です。つまり確実に回収できるもの、ということです。
いくら売掛金が多かったとしてもその内容がずっと以前のもうすでに回収が見込めないものばかりだとしたら当然なんの価値もありません。見た目は売掛金でもいわゆる不良債権という含み損を抱えていることになるだけです。
ちなみに含み損とは今現在は損失が表に現れているわけではないが、実際に処理した時に確実に損失が発生することをいいます。回収不能の売掛金は貸倒損失となるでしょうから含み損の最たるものです。
稲葉孝の『週間得する税務講座』|2010年4月5日